平成27年(2015年)2月予算特別委員会

◆権守幸男委員 

 12番、公明党議員団の権守幸男でございます。

 それでは、初めに、24時間対応の定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスの普及について伺います。

 平成24年4月、第5期介護保険制度の改定の際、地域包括ケアシステムの実現に向けた取組の一つとして、重度者を含め要介護高齢者の在宅生活を支えるため、日中、夜間を通じて訪問介護と訪問看護を一体的に、又はそれぞれが密接に連携しながら、定期巡回訪問と随時の対応を行う定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスが創設をされました。このサービスの取組につきましては、私、創設初年度でありました2年前の平成25年度予算特別委員会でも質問させていただきましたが、それに次いで2回目の質問となります。よろしくお願いいたします。

 本県では、開始年度の当初より、このサービスの普及を推進するため、上尾市と熊谷市をモデル地域に指定し、そこで得たノウハウを生かして、県内全市町村でのサービスを目指す取組を行ってまいりました。開始からわずか1年4か月後の平成25年8月末時点では、このサービスの普及率、東京の50%に次いで本県は41%で全国第2位とお聞きしております。

 そこで、まずこれまでの取組とその成果についてお伺いいたします。

 

 

○島田正一委員長 

 上田清司知事。

 

 

◎知事 

 定期巡回・随時対応サービスは、自宅にいて施設並みのサービスが受けられる在宅サービスの柱の事業として、平成24年度の制度創設以来、普及促進に努めてまいりました。これまで市町村への個別説明、ケアマネジャーなどを対象とする研修会や出前講座、事業者への働き掛けなどを行って、2年間で163回、合計4,000人近くに対して説明や協議を行ってまいりました。

 こうした結果、2年間で19市町が新たに開始をいたしました。現在、34市町で実施されています。平成26年8月末現在で比較すると、保険者数で見た実施率は全国2位という数字になっております。

 

 

○島田正一委員長 

 権守幸男委員。

 

 

◆権守幸男委員 

 今、知事から御答弁がありましたけれども、現在、34市町の中で県内でサービスが提供されているとのことでありますけれども、これまでの取組の中で見えてきた課題が何かについてお伺いをさせていただきます。

 

 

○島田正一委員長 

 上田清司知事。

 

 

◎知事 

 実施市町は着実に増えているんですが、事業所の参入を促進するためには、立ち上げのときの人材確保やサービスの開始後の利用者を確保するかどうかというのが一番の課題になっておりまして、意外に利用者が少ないという結果が出ております。既に実施しているところの1事業所当たり、平均で10人程度ということになっていますので、実際、これで事業が展開できるのかという不安が出ております。

 利用がなぜ伸びないのかということについては、ケアマネジャーや地域包括支援センター職員のサービス実施についての理解が不足しておりまして、高齢者に対するメリットの説明というのが十分できていないんじゃないかと。説明不足が、制度が転換されるときはいつもそうなんですが、どうしても新しい制度を作るときには、浸透するまで若干時間がかかるというところがありますので、ただ、一般的には、やっぱり福祉事業者というのは体力が弱いところが多いもので、余りこれが時間がかかると、せっかくいい制度でも続かなくなりますので、速やかにこの制度がしっかり定着するように、私たちも側面支援をしたいと思っています。

 

 

○島田正一委員長 

 権守幸男委員。

 

 

◆権守幸男委員 

 ただ今、知事から御答弁ありましたけれども、私も資料を拝見いたしまして、サービスはだんだんと県内に広がりを見せておりますけれども、サービスの利用者がゼロのところもありますし、また1名、2名という少ない状況がかいま見られております。

 また、サービスも、今、全国で2位というわけでございますけれども、地域を見ますと、人口の多い県南部、また県東部はサービスが今始まっておりますけれども、県北部、また県西部地域のほうのサービスがまだ少ないように思われます。サービスの提供に積極的な、このような県東部、県南部のような地域とそうではない地域に差が生じておりますけれども、どう考えておるか、御答弁をお願いいたします。

 

 

○島田正一委員長 

 上田清司知事。

 

 

◎知事 

 正に、地域密着型サービスの核として複数の事業所を指定する積極的な市町もあるんですが、事業所への働き掛けなど全然行わない市町村もあるという、完全に二分しているようなところがございます。したがいまして、7月に市町村介護保険担当課の管理職員を対象とする研修を実施しまして、積極的に取り組んでいる市の職員と、既に軌道に乗っているサービス事業所を講師として、具体的に事例紹介を行いました。さらに、まだサービス提供がない市町村に対しては、平成27年度から3年間の第6期介護保険事業計画に位置付けて導入を図るように、強く働き掛けています。今後も、事業所を指定する市町村自らが事業所やケアマネジャーへの働き掛けに積極的に取り組むように、県としては働き掛けを行っていきたいと考えております。

 

 

○島田正一委員長 

 権守幸男委員。

 

 

◆権守幸男委員 

 ありがとうございます。

 今御答弁ございましたけれども、サービスは徐々に提供が始まっていると。ただ、利用者が少ないという二つの課題がありますけれども、また利用者にお聞きしますと、7割の利用者の方は、ケアマネさんから御紹介があって利用しているというふうにも聞いております。これまで見えてきた課題を踏まえまして、平成27年度ではどのような取組を行うのか伺います。

 

 

○島田正一委員長 

 上田清司知事。

 

 

◎知事 

 サービスを更に普及させるためには、事業者に対しては立ち上げ時の人材確保とサービス開始後の利用者確保、つまり事業の採算の不安を軽減することに尽きるのではないかと思っております。したがいまして、平成27年度の介護報酬改定では、新たに加算が認められる見通しになってまいりました。収入増が見込まれるので、この点をまずは事業者に周知徹底したいと思います。

 また、平成27年度には、既に取り組んでいる事業者の人員体制や利用実例についての調査分析を行って、今後参入可能性のある事業者や市町村に経営モデルを提示していこうと思っております。また、地域医療介護総合確保基金を活用して新たな事業に取り組もうとする事業者に対して、事業者と利用者をつなぐ端末機器の導入など開始準備経費の助成を行うことで、少しでも早く導入していただくようにお願いしたいと思っています。

 ケアマネジャーに対しては、研修会などにおいて、どんな方がこのサービスに適しているか、実際のケアプランはどんなものかを示すことで、サービス利用につなげていけばいいのではないかと思っております。

 このサービスは、在宅ケアの中核になるものであるため、平成28年度末までに全市町村で提供されるように、更に普及促進に努めていかなければならないものだと強く感じているものでございます。

 

 

○島田正一委員長 

 権守幸男委員。

 

 

◆権守幸男委員 

 御答弁ありがとうございました。

 続きまして、ドクターヘリの現状と課題について伺います。

 これまでドクターヘリの早期運航など、我が団の蒲生県議が質問をさせていただきましたり、また、昨年の12月定例会では福永県議がドクターヘリの運航実態を示し、現行の仕組みを埼玉から改革することについて、いずれもドクターヘリに光を当てた一般質問を行っております。昨年12月の定例会では、ドクターヘリに関しての意見書も可決され、国へ提出されているところでございます。

 さて、県民がどこに住んでいても20分以内で急行し、救急医療が受けられるドクターヘリは、県内で導入以来、県民の安心・安全に大きく貢献していることから、今後は事業の一層の充実、また運航回数の更なる増加には、ドクターヘリの役割を多くの県民に理解してもらうことが必要であると考えます。

 本県では、小学校児童、父兄、教職員、近隣住民等を対象としたドクターヘリ小学校体験会「ドクターヘリがやってくる」を埼玉医科大学総合医療センターをはじめ、県民生活部青少年課、関係消防機関の御協力を得て、昨年度は1回、今年度はこれまで5回実施しております。大変な反響があるとお聞きしております。

 地元春日部市では、昨年の平成26年9月3日に市立桜川小学校でドクヘリ体験会が開催され、子供たちからは、「どんな治療ができるのかが分かって勉強になった」、「早く病院に運べる手際の良さにびっくりした」などと、多くの感想があったともお聞きしております。こうした地域に密着した活動は、大変重要であると考えます。ドクターヘリが県民の身近な存在として、救命救急に大きな役割を果たすことを期待するものであります。

 そこで、まず、ドクターヘリの現状と課題についてお伺いをいたします。

 

 

○島田正一委員長 

 上田清司知事。

 

 

◎知事 

 平成19年のドクターヘリの運航開始以来、出動回数が増え続けて、今年度は過去最高の370回程度になる見込みです。また、早期に本格治療を開始する必要のある脳血栓などの患者を短時間で救命救急センターに搬送できるなど、本県の救命医療について大きな役割を果たしているところでございますが、出動回数の増加に伴って、出動中に更に別の要請が入る重複要請の増加が課題になってきました。重複要請は、運航間もない平成20年度には3回だったのが、平成25年度は14回という、大幅に増えてまいりました。県民の安心・安全を確保するには、要請に確実に応えていかなければならないわけでございますが、この重複で要請が出てきたという課題が、今大きく、私たちの重いものになっているところでございます。

 

 

○島田正一委員長 

 権守幸男委員。

 

 

◆権守幸男委員 

 御答弁ありがとうございます。

 ただ今、知事から御答弁ございましたけれども、出動回数の増加に伴って重複要請が増加したとのことでございますけれども、この課題を解決するために、本県では今後どのような対応を考えているのかをお伺いいたします。

 

 

○島田正一委員長 

 上田清司知事。

 

 

◎知事 

 この重複要請は、もう既に徐々に増えてきておりましたので、新潟県、群馬県との3県知事会の中でも議題の一つに上げて、当面、群馬県との連携を進めようということで、この3月25日からいよいよ開始することになって、両県が救命救急医療体制についてしっかりと連携することになります。この連携では、群馬県の基地病院であります前橋赤十字病院からおおむね50キロメートルを連携範囲として、本県の約6割のエリアをカバーすると。昨年度の重複要請14回のうち、8回は連携範囲内で発生しているということになりますので、こうした部分は、向こうのヘリが空いていれば群馬のヘリを使うことになったりします。もとより、埼玉県側が空いているときには、向こうのほうの要請に従うというような形での連携が進められることになります。

 今後は、東部地域もございますので、茨城県あるいは栃木県などとも、こうした連携の作業を進めていきたいと考えております。

 

 

○島田正一委員長 

 権守幸男委員。

 

 

◆権守幸男委員 

 御答弁ありがとうございます。

 ただ今、知事から御答弁ございましたけれども、群馬県は3月25日からスタートということでございますけれども、是非とも残る栃木県、また茨城県、2県とも連携を早くスタートできるように、早急に協議会を行っていただくなど、是非スムーズなスタートができるように御努力をお願いしたいと思います。

 続きまして、3番目の振り込め詐欺シャットアウトプロジェクトについてお伺いをいたします。

 先ほどは、蒲生県議が振り込め詐欺防止対策、記名式線引預金小切手についてを質問させていただき、またこの後は、自民党の荒川県議が振り込め詐欺シャットアウトプロジェクトについて御質問される予定でございます。

 今回質問させていただきますけれども、私の地元春日部市では、特に昨年なんですけれども、防災行政無線や安心安全メールを通じて、振り込め詐欺による被害防止の注意喚起を呼び掛ける放送やメールを、頻繁に耳や目にしているところです。私も、振り込め詐欺の予兆電話が何度もかかってきた方や、また振り込むためにお財布と通帳を持って慌てて家を出たが、途中にあった交番に立ち寄り、危うく振り込め詐欺を免れた方にもお会いしております。巧みな話術で善良な多くの市民が、未遂も含めて被害に遭っております。

 そこで、まず、全国で振り込め詐欺の被害が非常に多発しておりますけれども、本県における状況をお伺いいたします。

 

 

○島田正一委員長 

 上田清司知事。

 

 

◎知事 

 平成26年中の被害件数は1,158件、被害総額は32億4,000万円、ともに前年を大幅に上回りまして、被害額に関しては過去最悪の数値を更新しております。特に県南部や東部での発生が多く、被害者の約9割が高齢者で、犯人に直接現金を手渡す手渡し型というんでしょうか、それが全体の7割になっております。

 

 

○島田正一委員長 

 権守幸男委員。

 

 

◆権守幸男委員 

 御答弁ありがとうございます。

 私の地元春日部市では、昨年、被害額は約1億5,000万円とお聞きしております。このように市民の大切な財産が失われております。また本年、春日部市におきましては12件、2,500万円の被害に遭っているともお聞きしております。本年に入りまして、そのうち1件、1,000万円という高額な被害に遭われた市民の方もいらっしゃるとお聞きしております。特に被害の多い春日部市をはじめといたします県内5市で、自動警告付き通話録音装置の貸出しを行うとお聞きしておりますけれども、今後期待される効果と課題、今後の展開についてお伺いをいたします。

 

 

○島田正一委員長 

 上田清司知事。

 

 

◎知事 

 この装置は、電話がかかってきますと、「この電話は、振り込め詐欺防止のため録音されます」という録音が入っておりまして、警告しておりますので、通話を録音されると困るということで、犯人が声を録音されることを恐れて電話を切ってしまうと、これが一番の核心であります。この事業で、5市で1,000台程度を一部の高齢世帯に対して貸し出すもので、装置の効果がいかに広まるか、他の高齢者世帯への装置の購入、設置につなげていくということを考えるための実験になっております。

 そのため、実際に装置を使ってみた生の声を自治会や老人クラブなどの場で高齢者から高齢者に直接口コミで伝えて、地域全体に広げていこうと5市は働き掛けをしているところでございます。5市の取組で得られた生の声は、防犯・交通安全アプリ「埼玉県安心サポートナビ」や、県や市町村の広報紙により積極的にこれを発信していこうと考えております。

 また、5市の取組の効果を全県的に広めるためには、民生委員による高齢者単身世帯全戸への啓発チラシの配布とか、家電小売店による顧客訪問や家電量販店による折り込みチラシ及び店内特設ブースの設置などのプロモーションなどをやっていただき、正に県警、市町村等と合わせて県内一斉にキャンペーンを実施することで、このPR効果を大きくしていきたいと思います。同時に、高齢者だけではなくて、高齢者の親や祖父母がいる現役世代へのアプローチも強化していきたいと考えております。こうしたことを熱心に取り組むことで、通話録音装置の設置などの対策がもっと進むのではなかろうかと考えているところでございます。

 

 

○島田正一委員長 

 権守幸男委員の質疑は終了いたしました。