平成25年(2013年)2月予算特別委員会

◆権守幸男委員

 12番、公明党県議団の権守幸男でございます。

 初めての予算特別委員会で多少緊張しておりますが、よろしくお願い申し上げます。

 早速ですが、質問に入らさせていただきます。

 まず、24時間対応定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービス事業についてお尋ねをいたします。

 このサービスは、平成24年4月に行われた介護保険の改定に伴い、介護、医療、予防、住まい、生活支援の5つのサービスを切れ目なく提供し、要介護者の方が住み慣れた我が家を離れないまま、かつ家族が安心して在宅介護が行えるようにとスタートをいたしました。これまでも、県議会において、このサービス推進に関して多くの議員が一般質問をされております。

 平成23年版高齢社会白書によりますと、現在日本では65歳以上の約450万人が要支援・要介護認定を受けております。このうち、6割のおよそ270万人が在宅で家族が介護をしているとされております。

 さらに、介護する側の年齢を見ますと、約6割が60歳以上となっており、160万人近い方々が老老介護に該当する結果となっております。このように、高齢者を介護する家族の負担は決して軽くありません。

 警察庁の統計、2010年の資料によりますと、看病、介護疲れにより自殺した方は2009年1年間に317人上ることが記されております。また、昨今では介護殺人、皆様にも記憶が新しいと思いますが、96歳の御主人が91歳の奥様を介護疲れによって死亡させたという事件がありました。昨今増え続けております老老介護の頼みの綱でありますこのサービスは、導入後、今月で丸1年が経過しようとしております。

 しかしながら、全国的に見ましても、昨年12月末現在で実施されているのは83自治体、140事業所にとどまっており、利用者はわずか1,315名に過ぎません。手を挙げる事業所、又利用者が増えていない現状があるようです。

 ところで、現在、本県での取組は6事業所、11市町、利用者51名であります。平成25年度は、更に10市町において、このサービスが開始されると伺っておりますが、県としては実施する市町もしくは事業所に対しまして、どのような取組を行っていくのか知事にお伺いいたします。

 

 

○長沼威委員長

 上田清司知事。

 

 

◎知事

 大変、現場を踏まえた事実を御指摘いただきました。この24時間対応定期巡回・臨時対応型訪問介護サービスという事業は、基本的には1日複数回24時間いつでもどこでもというような、そういうイメージがあって、夜中でも出ていくんかねというのが事業者の皆さんにあったために、非常にそれだけの人手を配置したりすることが困難で、事業体としても極めて難しいというふうな判断をされた方々が多かったわけであります。

 しかし、その実態そのものは夜中にしばしば出動するものでもありませんし、昼間の原則12時間ぐらいの稼働が一般的で、めったにないことなのに24時間フルサービスというようなイメージだけが先行しているというところに、やっぱりこの課題があったんだというふうに私は思っておりますし、また現場からもそういう報告を聞いております。

 したがって、全国的にも埼玉県のみならず、むしろ埼玉県のほうがまだましで、事業者の参加が非常に少ないという状況であります。

 こういう実態がありましたので、平成24年度に上尾市と熊谷市でモデル事業を実施して、事業者とともに10回にわたって、どうすれば本当にこれが普及するのかということを検討会で重ねてきました。結果的には、利用者やケアマネジャーにこのサービスの効果というものが十分伝わっていない、最初に申し上げたことに尽きるわけですが、日中の定期的な訪問が中心のサービスにもかかわらず、先ほど申し上げましたように何か夜中にしばしば出動するというようなイメージが先行してしまったというところが実態ですので、正にこの上尾市と熊谷市のモデルの時間帯あるいは巡回のケース等々をつまびらかに知らせれば、さほどのことがないということになったというふうに思っています。

 そういう意味で、このモデル市や事業者とともにケアマネジャーなどを対象に、説明会を28回、1,015人の方々に実施いたしましたので、こういう意味で実際はそうでもないぞということで、このサービスを開始した事業者では半年で、大体半年くらいで黒字が見込めるぞというようなニュアンスも皆さんが感じたところでもありますので、今後は市町村が事業者とケアマネジャーのつなぎ役になって、このサービスの普及促進を図っていかなければいけないと。

 いずれにしても、基本は24時間サービスですけれども、しかし現実に夜な夜な呼びつけられるかというと、そういう事例というのはめったになくて、基本的には昼間の訪問介護などが中心になっているわけですから、この部分をしっかり丁寧に説明をすること、PRすることで、このサービスが定着するように普及させていきたいと考えております。

 

 

○長沼威委員長

 権守委員。

 

 

◆権守幸男委員

 御答弁ありがとうございました。

 私も、今年度、上尾、熊谷で2月6日にモデル事業の説明会をしたとのことですけれども、資料を拝見させていただきました。

 さて、本県の5か年計画の中には、このサービス事業、平成28年度までに県内の全市町村でこのサービスが利用できるようにと目標を掲げております。厚労省の資料によりますと、自分が介護が必要になった場合、最も多かったのは家族に依存せずに生活できるような介護サービスがあれば自宅で介護を受けたいが46%、また両親の介護が必要になった場合でも、最も多かったのは自宅で家族の介護と外部の介護サービスを組み合わせて介護を受けたいが49%となっておりました。自宅で過ごすことを希望する方が多いという結果になっております。このサービスを利用したい潜在ニーズは多いと思います。

 実際に、このサービスを利用している方からは、家族が不在のときでも安心して過ごせるようになった。安心感から、御主人が優しくなった。息子さんや娘さんは、安心して急な夜勤になっても仕事ができるようになったなど感想を寄せられております。介護する側、介護される側の双方にメリットがあると思います。

 しかしながら、その一方で、事業所との介護懇談会の際、様々な課題を伺っております。私は先日、久喜市で24時間のこのサービス事業を提供しておりますNPO法人いきいき社会生活センターを視察してまいりました。現在、久喜市のほか、宮代町、白岡市、幸手市、杉戸町の5自治体から指定を受けております。

 この事業所は、従前より夜間訪問介護事業を行っていたため、オペレーションを行う人材確保については労を費やさなかったが、利用者を確保することが大変な状況であると伺いました。職員自らが空き時間を使って全戸にチラシ配布を行い、宣伝に努め、利用者増大を進めているとのことです。

 また、ほかの事業所からは、初期投資には国から、また県から補助が支給されているので何とかなるが、利用者確保が困難で採算の見通しがなかなか立たないため、参入に二の足を踏んでしまうと伺っております。

 また、この24時間サービスの利用は月間、定額料金なんですけれども、ほかのサービスと組み合わせて利用すると利用限度額を超えてしまうなど、自己負担が多くなると。ケアマネジャーさんが利用者に勧めたいけれども、二の足を踏んでしまうようなことを伺っております。

 このように課題も多いわけですが、潜在ニーズは大変高いと思います。県として、更なる普及促進に取り組んでいくべきと考えますが、いかがでしょうか。

 

 

○長沼威委員長

 上田清司知事。

 

 

◎知事

 本当に、実態を調査した上での御質疑に大変ありがたく感謝をするところです。

 このサービスそのものは、基本的には在宅だということ、しかし特養に準ずるようなサービスを時々受けることが可能であるということでありますので、家族で基本的にいろいろ介護をしていても、いろいろな事情で出掛けるとか、あるいは仕事があるとかという方にとってみれば、その瞬時、瞬時にかわりにサービスをしていただく、介護をしていただくということで、願ったりかなったりみたいなところが基本的にはあるわけであります。

 問題は、人材の確保と、そして一定程度のサービスを受ける、いわば顧客というんでしょうか、言葉が悪いかもしれません。介護される人たちもいなければ、事業として成り立たないというものがありますので、そういう基本的にはサービスに対する対価、そうしたものと事業を提供する側の利益、そういうものがちょうど重なってくるタイミングというのが合わないときには、なかなか小規模事業者はしにくいと。大規模事業者はトータルでカバーができますので、そういう意味では小規模事業者が参入するのが、まだしにくいというのは、正に定着していないからであって、正に卵が先か鶏が先かという世界ですので、県とすれば、やっぱりこの事業というものが非常にビジネス、あるいは事業としての可能性が高いということをPRをしっかりすることで、事業者の参入、参入によって広がる、広がる部分によって、また事業者が参加するというですね、好循環を生むことができるというふうに思いますので、とにかく平成28年度末までにこのサービスが全市町村に行き渡るように、各市町村ごとの分布図をしっかり見ながら、市町村に情報を提供して、このサービスが徹底するようにしていきたいと考えております。

 

 

○長沼威委員長

 権守委員。

 

 

◆権守幸男委員

 御答弁ありがとうございました。

 様々、この制度の不備を指摘する方もおりますけれども、懇談会での課題も踏まえた、とにかく利用者に立った促進をお願いしたいと思います。

 それでは、次の質問に移ります。

 次は、アレルギー性疾患対策について伺います。

 平成24年12月20日、東京都調布市の小学校において、乳製品アレルギーを持つ5年生の女子児童がチーズ入りの給食を食べて亡くなるという大変痛ましい事故がありました。改めて、御冥福を心からお祈り申し上げたいと思います。

 この日、女子児童にはチーズの入っていないチヂミを提供していたが、おかわりの際、担任の先生が誤ってアレルギーを除去していないチーズ入りチヂミを渡してしまいました。昼食後、女子児童が気持ちが悪いと体調不良を訴えたことにより、このことが急変しました。この事故につきましては、原因は第一に誤食させてしまったこと、また発症後の判断の誤りや対応の遅れなどにより、大変痛ましい結果となってしまいました。この学校は、この事故からさかのぼること3か月前にも、アレルギー事故があったことで、教職員の間ではこのアレルギー性疾患に対しての危機意識がとても高く、何人もの教職員がエピペンの使い方など研修を受けていたようですが、しかし事故が再発してしまい、保護者からは以前の教訓が全く生かされていないと、認識の甘さを指摘する声が上がっているとも聞いております。

 前段が長くなってしまいましたが、今回の調布でのこの事故を受け、県教育局として児童生徒のアレルギー対策をどのように捉え、対応されるのか教育長にお伺いいたします。

 

 

○長沼威委員長

 前島富雄教育長。

 

 

◎教育長

 正に、学校において児童が給食を食べた後亡くなるということは、あってはならないことであり、非常に残念に思っております。

 県では、12月20日に発生した事故を重く受け止め、緊急に昨年のうちに通知を発出し、改めて学級担任、養護教諭、栄養教諭などが連携した校内の指導体制の整備や児童生徒一人一人の状況に応じた対応等の確認について依頼したところです。

 今後も、本県において、このような事故が起こらないよう、しっかり対応してまいります。

 

 

○長沼威委員長

 権守委員。

 

 

◆権守幸男委員

 ご答弁ありがとうございました。

 我々は今後、同様な悲劇を起こさないためにも、この事故を教訓にしなければなりません。ある識者は、調布市での事故は何度となく助けるチャンスがあったと言われております。とても残念でなりません。

 この問題を受け、国に専門家などで構成する学校給食のアレルギー対応検討会議が設置されることとなりました。検討会議の設置については、公明党が強く要請してきたことによるものです。

 昨今、アレルギーを有する児童生徒は年々増えており、全国の小中高の児童生徒のうち約3%の33万人が何がしかの食物アレルギーを持つとされております。本県においても、ほとんどの学校において食物アレルギーを有する児童生徒が在籍をしております。

 ある報告書では、平成17年度から平成20年度の4年間に、学校の管理下で発生した食物アレルギー事故は804件、昨年度だけでも300件を超えております。年々このアレルギーを持つお子様は大変増えております。保育所でも、アレルギーの給食をつくるわけですけれども、来年度予算を見ますと六千数百万円計上されております。それぐらい多くなっていることだと思います。

 さて、アレルギー性疾患対策につきましては、この国で作りました学校のアレルギー疾患に対する取組ガイドライン、運用指針がありますけれども、この中にありますアレルギー性疾患管理願い票を活用して、事前に保護者と学校が相談し、これは学校によって給食が自校式であったり、センター方式と様々ありますけれども、除去食を提供したり、代替食を提供、又お弁当を持参させるなど、相談して決めているようです。独自に児童生徒対応マニュアルを使用しているのは、本県の学校給食を実施している学校のうち、小中学校は5割程度、定時制高校におきましては29校中1校、特別支援学校については31校中11校と伺っております。

 まず、全校がマニュアルの作成を行うべきと考えますし、又それを確認しますと十分ではありません。県は、マニュアル作成についての通達をするだけではなく、各市町村で取り組んだ良い事例やヒヤリハットの事例集など、アレルギーに関する情報提供を市町村に対して日常的に積極的にバックアップを行っていただきたいと思います。

 そこで伺います。市町村教育委員会に対して、全ての学校で独自のマニュアルを作成するように、教育局としても働き掛けるとともに、そのために県として支援をしていくべきと考えます。また、マニュアルを作成すること自体を求めているのではありません。マニュアルを作成することにより、いささか逆説的ではありますが、アレルギーに対する基本的な考え方を校長先生をはじめとする教職員間で情報共有が図られ、職場での啓発、危機意識の向上にもつながらなくてはなりません。何よりも、マニュアル作成後の運用が大事であります。

 そこで、マニュアルの作成と、またいざとなったときのエピペンの研修を教職員間で研修をするべきだと考えます。とにかく、エピペンに先生が慣れるということが大事だと思います。教育長にお伺いしたいと思います。

 

 

○長沼威委員長

 前島富雄教育長。

 

 

◎教育長

 お答えを申し上げます。

 各学校では、給食を提供する際、文部科学省が監修したアレルギー疾患に関するガイドラインを踏まえ、児童生徒の症状などに応じて対応しております。お話のようにマニュアルを作って、マニュアルを作っただけではなくて、その後どういうふうにフォローしていくか、このことも含めて、そしてお話のエピペンも含めてですね、適切な対応をするよう市町村教育委員会、学校等に強く働き掛けてまいります。

 

 

○長沼威委員長

 権守幸男委員の質疑は終了いたしました。